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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス



 両の腕を掴まれ、バニッぴーが床に落ちた。
 美名は身体を覆う物が何もない恥ずかしさと、自分がつい言ってしまった言葉への後悔に目を瞑る。
 彼が無言で胸元に顔を埋めてきた。擽ったさに美名がビクリと身体を震わせると、彼が消え入る様な声で言った。

「そんな事を……言うな」
「――」

 聴いた事のない彼の弱々しい声に美名は驚き瞼を開ける。潤んだ二つの瞳が見詰めていた。

「……俺を嫌いになったのか」
「ち、ちがうよ……!た、ただ、恥ずかしかっただけ……」

 美名が必死に言うと、綾波は目をふせて呟く。

「俺が……好きか?」
「あ、当たり前じゃないっ」
「バカでアホでスケベで変態な俺は、大嫌いなんだろ?」

 綾波は、美名の肩先に頬を付けて憂いの眼差しを向けた。
 陰のある表情は、彼を最高に魅力的に見せる。
 美名は胸を烈しく高鳴らせて首を振った。

「そ、そんな事ないよ……それでもいいっ……」



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