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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
部屋に取り残された日比野は、小さく溜め息を吐くと身体を震わせて笑い出し、デスクの椅子に深く腰掛け、天井を仰いだ。
笑いながら、美名の万華鏡の如く変化する表情や、紅く染まった頬を思い浮かべる。
そして日比野を怒鳴り付けた勇ましい姿を。
――彼の事になると、随分と強くなるんだな――
ひとしきり笑い、目尻の涙を拭うと口の端を上げたまま呟く。
「ふふ……やはり、簡単には行かないね……それでこそ……落とし甲斐があるという物だよ……ハハハハ……」