この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
白いテーブルの上に、隅から隅までカラフルなスウィーツが並んでいる。
桃子の華奢な指が小さなタルトを掴み、口へ運んだ。
満足げに頬を緩めるのも束の間、直ぐに眉を寄せてしかめ面になり、ブツブツ文句を言い出す。
三広は、桃子を宥める為にラウンジでデザートを振る舞っていた。
桃子はメニュー全種類を制覇するのではないか、という勢いで次から次へと食べ続けている。
三広も甘い物は好きな方だが、流石に見ているだけでお腹一杯だった。苦い珈琲を啜りながら、唖然としている。
「……ああっ!本当に気分悪い!こんなに立派なホテルなのに、従業員がなってないわね!」
ケーキを頬張る桃子の頬にクリームが付いていて、三広は指で拭って笑った。
「桃ちゃん、お腹壊すよ?」