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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
桃子はフォークでガナッシュを突き刺し大きく口を開けた瞬間だったが、動きを止めみるみる内に頬を鮮やかに染めた。
三広はクリームの付いた指をペロリと舐めると
「うん、やっぱり甘いね……ん?これって酸味がある?……レモンかなあ?」と呟き桃子の紅い顔を見て笑った。
桃子は居心地悪そうにフォークを皿に置くとアイスティーのストローに口を付ける。三広をちらりと見てまた紅くなった。
「桃ちゃん?熱でもあるの?」
三広が掌で桃子の額に触れると、彼女は目を見開いて咳き込んだ。
「だ、大丈夫?」
「ゲホ……う、うん……」
三広が腕を廻し、桃子の背中を擦る。抱き締められる様な体勢になり、桃子の視界に喉仏が見える。
それは、華奢な彼の首には不釣り合いな程に存在を主張していた。
桃子は、唐突に彼の猛りの熱さを思い出してしまう。