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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第7章 種明かし
「……そういうことだったんだ」
谷内くんの話で、ようやく合点がいった。引っかかっていた部分も納得がいく。
柚留がポスターの撮影を引き受けたことも、あそこまで頑なに荒巻先輩との関係を話さなかったことも。
仲のいい友達の色恋が関係していたのなら、仕方ないか、という気持ちにもなった。
「谷内くんと荒巻先輩、上手く行きそうなの?」
「どう、かなあ」
さっと目を逸らす柚留。その反応を見る限り、あんまり脈がない様子だった。
「ねえ、今度あたしも連れてってよ。ポスターの撮影」
「ええっ!?」
柚留が弾かれたようにあたしを見る。
「や……やだよそんなの。恥ずかしいんだってばっ」
「なんでよ、ワンピース姿は一回見てるのに」
「見てるならいいじゃんかー」
「やーだっ」
珍しく、柚留が首を縦に振らない。
「谷内くんには見せてるでしょっ。男友達には良くて、彼女はダメなのかー!」
「だ、ダメでしょ普通に……っ」
なかなか折れない頑固な柚留。あたしは少し考えて、こう提案をした。
「……だったら、二人きりの時にそれ、着てみせて? そうだなぁーー今夜ベッドで」
何か言おうと開きかけた口を、あたしの唇で塞ぐ。
嫌なんて言わせない。たくさん心配したし、悲しい気持ちにだってさせられたんだから。
柚留がちゃんとあたしのだって確認できるまで、今夜は寝かせてあげないんだから。