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ご主人様=ドSせんせい
第11章 過去☆榊原星夜の事情
未来がいなくなってからの俺は、ただがむしゃらにピアノを続けた。
いつか未来を見返してやる!
ただその一心でピアノを続けたんだ。
数々のコンクールで賞を取った俺をこの学校の理事長が、講師として来て欲しいとスカウトしてきた。
君みたいな優秀な生徒を世に送り出す手伝いをして欲しい。
熱い熱意に負けて、この学校の講師を始めた。
ここに来る生徒は、ただ純粋に俺を尊敬し慕ってくれる。
競争も何もないこの暮らしに、俺の気持ちも落ち着いていったんだ。
これからは、演奏する方ではなく、演奏家を育成する方に回ろう、そう考えるようになっていた。
教師になってからは、女には困らなかった。
何もしなくても、向こうから勝手に寄ってくるんだから。
ただ、生徒には手をださなかった。
自分がそうだったように、恩師に裏切られる絶望は、絶対に与えたくなかったから。
たくさんの女を抱いた。
でもいつも心は虚しかった。
女はいつか裏切る。
そう思っていたから。
いつしか俺は、こう思うようになった。
『俺の命令は何でも聞く、俺に従順な女なら、俺をまた感じさせてくれるんじゃないか?俺の渇いた性欲を潤わせてくれるんじゃないか?』
だから、俺は探していたんだ、俺に従順なペットとして、俺だけを愛してくれる女を…。