この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ご主人様=ドSせんせい
第11章 過去☆榊原星夜の事情
私が先生を知るきっかけとなった曲。
私にとっても、お気に入りの曲。
先生にとっては、すごく苦い思い出の曲。
私は何も言えずに、俯いてしまった。
「愛音。今は、お前との思い出の曲でもあるんだ。だから、気にする事はない。俺も今は愛音が弾くこの曲が、大好きだ。」
そう言って、私の頭を優しく撫でた。
「同じ曲でも、弾く人によって、様々な変化がある。曲に対する悲しい思い出も、こうして楽しい思い出を重ねていけば、変化していくだろ。だから、今はこの曲は愛音との思い出の曲。俺にとっても大好きな曲だよ。」
先生が微笑んで、私の唇に優しいキスをする。
唇が離れると先生が優しい瞳で私に言った。
「愛音、お前に出逢えて良かった。またピアノを弾く事や音楽に前向きになれるようになった。お前のおかげだよ。ありがとう…。」