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ご主人様=ドSせんせい
第3章 放課後☆ピアノレッスン
榊原先生のレッスンを受けるようになり、楽しみが増えた私の1週間は、時間が過ぎるのがすごく早かった。
今日はもう金曜日、2回目のレッスン日だった。
全ての授業を終えて、私は焦る気持ちを抑えて、音楽室へ向かう。
音楽室の前に着くと中からピアノの音色が聴こえる。
相変わらず、綺麗な音色…。
ドアの前で、静かに耳を傾ける。
いつものような繊細で軽やかな美しい音色が、今日は少しだけ淋しげに聴こえるのはなぜだろうか…?
不思議に思いながら、音楽室のドアを開けて中に入った。
ピアノを弾く榊原先生を夕日が照らしている。
先生の綺麗な顔が、夕日に当たり更に輝きを増していた。
そんな光景を見て私は、ハァーッとため息を1つついた。
先生の演奏が止まる。
「随分と早かったですね。演奏に夢中で気付きませんでした。すみません。」
ペコッと頭を下げた先生の顔に、茶色い前髪がサラサラッとかかる。
「こちらこそ、今日もよろしくお願いします。」
私も先生に頭を下げた。
すると突然、先生が私の顎を持ち、上を向かせた。
先生と瞳が合う。
またいつもの鋭い獲物を狙うような瞳…。
なぜ先生はいつも、そんな瞳で私を見るのだろうか?