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ご主人様=ドSせんせい
第21章 確執☆榊原家の事情
俺達を乗せた車は、懐かしい家の前に止まった。
「星夜様、お帰りなさい。」
中から何人かの使用人が出て来て、俺を迎え入れた。
「親父はどこだ?」
「旦那様は只今、外出中ですので、中に入ってお待ち下さい。」
親父と話して一刻も早くここから出て行きたい。
イライラしている俺を見てメイドが言う。
「星夜様のお部屋、そのままになっておりますので、良かったら、そちらでお待ちになりますか?」
こんな広いリビングで何もせずに待つよりは、ずっといい。
「そうさせてもらうよ。」
メイドが俺を案内しようとするので
「自分の部屋くらいわかる!付いてこなくていい!」
思わず怒鳴ってしまった。
「旦那様から、目を離さぬよう言われておりますので、申し訳ありませんがお部屋までお連れ致します。」
家の中まで監視状態というわけか…。
ま、親父がしそうな事だな。
長い廊下を歩いていると、色んな思い出が甦る。
あの頃の俺は、親父の言いなりだった。
今の俺はもう違う。
そんな思い出を断ち切るように俺は自分に、そう言い聞かせていた。