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ご主人様=ドSせんせい
第22章 接近☆柊斗と愛音
柊斗の瞳が力強く輝いた。
頬に触れた手が顔を固定していて、私は顔が動かせない。
ひたすら真っ直ぐに見つめる柊斗の瞳に、吸い込まれそうになる。
「先生の代わりで構わないから、今だけでも、俺の物になって。俺が先生を忘れさせてあげる。」
柊斗の気持ちが、すごく痛く伝わってきて、逃れる事が出来ない。
以前のように傷つけたくなかった。
ううん…。
それは言い訳で、私が誰かにすがりたかったんだ。
先生を忘れる事ができるなら、どんなに楽になれるかって…。
柊斗の腕に抱かれながら、今だけでも先生を忘れたいと願った…。
そう、この日私は今日だけという勝手な理由を付けて先生を裏切り、柊斗を結局は傷付けてしまった。
この日の私は、寂しさに負けて柊斗も先生も傷付けるような結論を出してしまう。
私は、最悪な女となった。