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ご主人様=ドSせんせい
第24章 潜入☆榊原星夜ソロコンサート
いよいよ開場の時間になり、ゆっくりと長蛇の列がホールに吸い込まれていく。
先生がコンサートをする会場は、大ホールでかなりの人数が入る。
チケットはほぼ完売というのだから、先生に対する人気の高さがよくわかる。
私達の席は後ろの方だったが、しっかりと舞台が見えた。
舞台の中央にはグランドピアノと、マイクが置いてある。
これから、あの場所に先生が現れるのだと思うと、何だか緊張してきた。
「今日はピアノだけなのかね?久しぶりに先生の声も聞きたいでしょ?」
柊斗が心配そうに私の顔を覗き込む。
「うん…ピアノだけじゃなくて、声も聞けたらいいな。」
あれから先生の姿どころか、声も聞いていない。
先生が私に命令する声。
愛を囁く声。
私を呼ぶ声。
先生の声は今も耳に残っているのに…。
また、愛音!って呼んで欲しいな…。