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ご主人様=ドSせんせい
第24章 潜入☆榊原星夜ソロコンサート
長い演奏だったのに、あっという間に感じた。
弾き終わると先生は、一度立ってお辞儀をして、マイクを持って椅子に座り、客席を見ながら話し出した。
「皆様、こんばんは!榊原星夜です。本日は一夜限りのソロコンサートにお越し頂き、ありがとうございます。」
淡々と話し出した先生だが、表情はすごく優しい。
「大学を出てしばらく音楽家の活動をしていなかったので、本当に久しぶりのコンサートになってしまいましたが皆様、一曲目どうでしか?」
『お帰りなさい!』
『待ってたよ!』
『すごい良かった!』
客席から色々な声援が飛び交う。
その声援を聞いて先生は、更に優しくはにかんで
「ありがとうございます!そうだ!最初の一言間違えましたね。皆様、ただいま!」
客席に手を振った。
『おかえりなさーい!』
客席からの温かい声に先生がフフッと笑う。
「こうやって、今も応援してくださるファンの方々がいる事、本当に嬉しく思います。」
パチパチと拍手が起こり、先生がさらに照れている。
「そんな愛しい皆様に、僕から今日は、たくさんの曲を届けます。最後まで、楽しんで行ってください。では、愛しい皆様に愛を込めて…。」
客席からはキャーキャーと黄色い声が響いたが、先生が鍵盤に指を置くとまた、シーンと静かになっていった。