この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ご主人様=ドSせんせい
第25章 執着☆諦めない女
「で、2学期からもあの学校に通うの?」
「もちろん、そのつもりだけど。」
「そう。私は赴任したばかりだけど、教師は辞めるわ。音楽家として、やっぱり頑張りたいの。」
「そうか。夢があるなら、追いかけた方がいい。」
美味しいワインがそうさせるのか、それとも未来への警戒心がなくなったからなのか、俺はいつにないほど、饒舌だった。
「貴方はいいわよね。華やかな世界から何年も身を引いていても、すぐにこうやって、この世界に戻ってこれるんだから。」
「……?何が言いたい?」
「私にはない、貴方の才能が憎いって事よ!」
「…………っ?」
「そうよ、私には貴方ほどの才能がない。けどね、貴方の才能を利用する事は出来るわ。」
「……やっぱり何か企んでいたんだな?」
「ふふっ、昔も言ったでしょ?私の為に貴方を利用させてもらうって。」
「お前…!!!」
突然の未来の言葉に苛立ち、椅子から立ち上がろうとしたのだが、何だ?体に力が入らない。
あれだけの量のワインで酔うはずはない。
「お前、やっぱり何か盛ったな?」
息が荒くなる俺を見ながら、未来が楽しそうに笑った。