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ご主人様=ドSせんせい
第29章 思惑☆榊原誠と翠川未来
星夜が完全に出て行ったのを確認して、私は部屋の中にいる翠川のもとへとむかった。
さっきまでの乱れた服装は、しっかりと直されていて、凛とした表情で私と向き合う翠川がそこにはいた。
「さすが榊原先生ですね。全部お分かりだったんですよね。」
翠川が静かにでもはっきりとした口調で、私に話掛けてきた。
「あぁ。君の考えそうな事だ。」
「で、榊原先生はこれから、星夜とあの娘の事どうするおつもりで?まさか、公認て事はないですよね?」
口角を上げて少しバカにしたような笑みを浮かべて翠川が続けた。
「星夜と私のスキャンダルは、そのままで結構です。私も名前が売れますから。星夜とあの娘のカモフラージュになるのは、しゃくですけどね。」
「君らしい答えだ。今はこのまま君と星夜の熱愛を世間に流しておいた方が、賢明だ。だが、もう星夜には近付かないでくれ。」
「それは無理なお話ですわ。私は星夜を諦めていませんから。そして忘れないでください。私は榊原家を許しません!」
「残念だ。君はもっと賢い女だと思っていたんだがね。そうではないみたいだ。」