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ご主人様=ドSせんせい
第31章 授業☆先生は悪魔?
花菜の少し冷めたような静かな口調に、違和感を覚える。
暗くて表情は見えないけど、どこかいつもと違う。
「花菜?」
「起きたら、愛音がいなかったから、心配しただけだよ。」
そう言った花菜の声は、いつもの花菜に戻っていた。
気のせい…?
何とも言えない不安が胸をよぎる。
そんな時にドアが開いて、静かに先生が教室に入ってきた。
他の生徒は気づいてない。
先生が今教室に入って来たのを見たのは、私と花菜だけ。
先生が教室に入って来た事に気付いた花菜が、誰に言うでもなく、一人言のように呟いた。
「へぇー、榊原先生も教室にいなかったんだぁ。」
何か言う方が言い訳になりそうで、私はその花菜の一人言をただ聞くだけしか出来なかった。
その一人言に意味があるのかないのか、分からないまま…。