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ご主人様=ドSせんせい
第35章 困惑☆滝澤柊斗の思い
目尻が下がってフニャッとした寝起きの先生の顔は、すごく可愛い。
昨日、獣のように私を求めていた先生と同じ人のようには思えないほど。
昨日がライオンなら、今日の先生は猫みたい。
そんな先生を見ていると、心が和むのを感じた。
フフッと思わず笑う私を見て先生が、優しく笑う。
「この合宿で久しぶりに、愛音の楽しそうな姿が見れて良かったよ。」
「えっ?」
「簡単に会えなくなって、口には出さないが、我慢してただろ?」
「………。」
「どこか寂し気な表情をよくしてたからな。」
「そんな事ないですよ…。」
「無意識でな。だから余計に心配だった。安心させたかったんだ。お前から離れる事は絶対ないって、わからせたかった。」
「せんせ…っ。」
「無理はするな。お前と俺の未来は、ちゃんとゆっくりだが、先に進めるつもりだからな。」
「ありがとうございます。」
「卒業までは、我慢させるが、俺はいつもお前の味方だ。それだけは、忘れるなよ。」
「はい…。」
抱き締めてくれた先生の腕を、私はいつも以上に逞しく強く感じていた。