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ご主人様=ドSせんせい
第35章 困惑☆滝澤柊斗の思い
そんなこんなで、沖田との話に盛り上がり、席に戻ると、愛音の隣りには先生が座っていた。
どかないのはわかってんだけど、一応先生に突っ込んでみる。
案の定、先生は空席だったからと言って愛音の隣りをキープした。
露骨なのはすごく腹も立つけど、なんだろーな、何か慣れてきた自分もいる。
愛音と先生が席を立ち、気付くとまた俺は、沖田と二人きりになっていた。
さっきとは違い静かな沖田。
どうしたんだ?
この雰囲気は何だ?
なんともいえない沈黙の時間に耐えられず、俺は知らない内に地雷を落としてしまった。
「沖田は好きな人いないのか?」
何気なく言った俺の一言に、沖田の表情がより一層雲っていく。
ん?なんだ?なんか俺変な事言ったか?
女にこんな質問は、デリカシーがなかったか?
俺の頭の中は、疑問で一杯になった。
ギュッと唇を噛んでいた沖田が、静かに答えた。
「いるよ…。」
意外な答えだった。
いつも男っぽい沖田からは、恋愛的な事を感じない。
やっぱり沖田も、女なんだな。
恥ずかしそうに頬を赤らめた沖田に、可愛いなという感情が初めてわいた。