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ご主人様=ドSせんせい
第44章 愛奴☆琉亜の本質
榊原家の養女となった私は、有名な音楽大学の付属中学に転入させてもらった。
榊原家は豪邸で私に与えられた部屋も、施設の部屋とは比べ物にならないくらいに広くて、家具や洋服も全部素敵だった。
ご主人様の調教を受ける事。
声楽の勉強をする事。
この2つがこの家にいる為の条件だった。
私のご主人様、榊原誠様には今奥様はいない。
この性癖のせいだろうか。
息子の星夜がまだ小さい頃に、出て行ってしまったらしい。
その息子の星夜の話は、私が養女になって、ずいぶんたってから聞かされた。
今はご主人様に反抗して、家出中だと。
こんないい生活をさせてもらって、何不自由なく過ごしているのに、家出なんて、頭がおかしいわ。
そんな息子がいなければ、この家の財産は、全部私の物になるのに。
いつの間にか、私はその息子が、どんな男なのか、見てみたくなった。
きっと何も出来ないただのお坊っちゃまのワガママなんだろう?って思ってたから。
ご主人様は、今でも星夜に執着している。
それもわかっていた。
私がいるのに…。
そんな嫉妬もいつしか持つようになっていた。
愛情とかではなく、ただ、血の繋がった息子へのご主人様の執着が、なんだか私にとっては、気にくわなかっただけなんだけど。