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ご主人様=ドSせんせい
第44章 愛奴☆琉亜の本質

放課後、私は音楽室を訪れた。

中から聞こえるピアノの音色は、体が震わされる程の綺麗な音色。

こんな音色を奏でる相手に、私の中の嫉妬心は、さらに燃え上がっていった。

これが天才と言われる彼の音色。

明らかに今まで聴いた誰のものよりも、魅力的で妖艶なその音色に私も魅了されそうになっていた。

これを奏でる星夜とは、一体どんな男なのだろうか?

好奇心一杯でドアを開けて中に入ると、ピアノを弾いている綺麗な男。

すぐにそれが、ご主人様の息子だと分かった。

どことなく、やはり似ている。

あの切れ長な涼し気な瞳も…。

形の良い薄い唇も…。

そしてSっ気たっぷりな、あの雰囲気も…。

私に気付いた彼が、その薄い唇を開いて、冷たい瞳をこちらに向けて言った。


「何しに来た?お前が噂の琉亜なんだろ?」

「わかって貰えるなんて、光栄ねっ。お兄ちゃん。」

「お前の事は何となく聞いている。」

「まさか私が、この学校に入ってくるなんて思わなかったでしょ?お兄ちゃん。」

「そのお兄ちゃんてのは、やめろ。」


お兄ちゃんと呼ばれ、明らかに嫌悪感丸出しの彼を見て何だか、更に面白くなってきた。


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