この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ご主人様=ドSせんせい
第44章 愛奴☆琉亜の本質
放課後、私は音楽室を訪れた。
中から聞こえるピアノの音色は、体が震わされる程の綺麗な音色。
こんな音色を奏でる相手に、私の中の嫉妬心は、さらに燃え上がっていった。
これが天才と言われる彼の音色。
明らかに今まで聴いた誰のものよりも、魅力的で妖艶なその音色に私も魅了されそうになっていた。
これを奏でる星夜とは、一体どんな男なのだろうか?
好奇心一杯でドアを開けて中に入ると、ピアノを弾いている綺麗な男。
すぐにそれが、ご主人様の息子だと分かった。
どことなく、やはり似ている。
あの切れ長な涼し気な瞳も…。
形の良い薄い唇も…。
そしてSっ気たっぷりな、あの雰囲気も…。
私に気付いた彼が、その薄い唇を開いて、冷たい瞳をこちらに向けて言った。
「何しに来た?お前が噂の琉亜なんだろ?」
「わかって貰えるなんて、光栄ねっ。お兄ちゃん。」
「お前の事は何となく聞いている。」
「まさか私が、この学校に入ってくるなんて思わなかったでしょ?お兄ちゃん。」
「そのお兄ちゃんてのは、やめろ。」
お兄ちゃんと呼ばれ、明らかに嫌悪感丸出しの彼を見て何だか、更に面白くなってきた。