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TORTURE −対女性拷問者−
第8章 番外編 拷問者の受難
真夜中
城の灯りは消え、全ての者が眠りにつく−−−
彼ら、以外は−−−
「ねぇ、私ばっかり話しててつまんないわ」
「そうか? 俺は面白いがな」
静まり返った裏庭に、二人と一匹
「何にも面白い話してないわ。外の世界じゃ常識よ」
「いや、お前の一挙一動が、なんとなくな」
「なん……ですって!」
綺梨は怒って立ち上がった
「不愉快よ、もう二度と来ないから!」
「好きにすればいい」
“ぅ……”
いつもいつもこれだ
そうやって言って私がまた戻ってきたら笑うんだわ
「本当に来ないからね!
行くよ、ケン!」
「ワン!」
綺梨が足音荒くいなくなると、麗夜はフッと息を吐いた
「……本当に我が儘で面白い奴だ」
だが一週間たっても何の音沙汰もない
それでも彼は
“まぁこれが本来あるべき関係だからな”
くらいにしか思わない
一方で綺梨はというと
“あー、麗夜のとこに行きたい”
と、実のところはかなり不満を溜めていた
「本日も文化祭の準備、お疲れ様でございます」
「ああ、うん……」
ぼーっとした頭で運転手に返事をする