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TORTURE −対女性拷問者−
第8章 番外編 拷問者の受難
「ハァ……かなわないね、君には」
そう言って立ち上がった
「由貴兄様……」
「君のことは妹のように思っている。だから苦しむ君を見たくなかった。
でもどうやら、今回は逆のようだね」
「ごめんなさい!」
綺梨はこらえ切れず、由貴に抱きついた
「ごめんなさい…ごめんなさい……!」
泣きじゃくる彼女の頭を、由貴はそっと撫でる
「長には秘密にしておいてあげるから……これで貸し一つだよ」
「…っ……ありがとう……」
そんな二人を、麗夜は少し笑って眺めていた
「ふん、見せつけてくれるじゃあないか」
由貴は彼の方へ顔を向けた
「君みたいな奴は初めてだよ。また会いたいものだ。
……彼女のこと、よろしく頼むよ」
「俺たちはそんな仲じゃあないし、もう二度と会うこともない」
「そうか、残念だ」
由貴は再び最初の笑顔に戻り−−−
「だが綺梨とのことは……どうかな」
謎の言葉を残して、去っていった−−−