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TORTURE −対女性拷問者−
第9章 背徳の交わり
その小さな呟きを、父は聞き逃さなかった
「レイヤ? レイヤとは誰だ?」
「えっ……」
自分の気持ちが口に出ていたことに気がついた綺梨は焦った
「と、友達のお兄さんよ! 前に会ったとき一目惚れしちゃって……大丈夫、片想いだし、ちゃんと貴族と結婚するから」
「……そうか」
取り繕ったような笑顔を見せる娘に、取り敢えずは納得した風に振る舞う
「では恋煩いというわけか。ただのお転婆娘だと思っていたら、意外と可愛げがあるものなだな」
「もう、父様ったら……」
一時的とはいえ落ち着きを取り戻したらしい綺梨を見て、長は立ち上がった
「だがその美しさを保つ為にも、食事を取って元気でいなければいけないよ」
優しく微笑んでそう言うと、部屋を後にした
パタン
“レイヤ……一体誰だ?”
「あっ、あぁあ! 入ってくる!」
男は大きな声を上げ、背中を仰け反らせた
「っはぁ……さすがにキツいな……」
トーチャーの口からも、熱い息が漏れていた
「あぁ……おっきぃ……」
「だから言っただろう。いい子にすればくれてやる。さぁ、次の質問に答えろ」