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TORTURE −対女性拷問者−
第11章 裁き
「お入りなさい」
町外れの教会
その小さな部屋に通された綺梨
「ここでお待ちになって」
シスターは女に見張りを申し付け、部屋を出ていった
“自分を殺しかけた人と一緒にいるのは嫌なんだけど……”
と思いながら、綺梨は周りを見渡す
“麗夜は……”
この建物の中にいるのだろうか
それとも、これから連れてこられるのだろうか
“でも、ここにいるってことは捕まったってことで、捕まったってことは……”
恐ろしい考えが浮かび、綺梨は体をぶるっと震わせた
焦燥感に駆られて考えの浅い選択をしたことに、今更ながら気がつく
ふと、壁に書かれた文言に目が止まった
“天に神、地に人、奈落に悪魔有り。
地にて、姦淫せし者、罪無き人を殺めし者、又此れを罪と思わぬ者、是罪人にて、悪魔なり。
神速やかに此れを罰し、罪人地に存する能わず”
「汝、悔い改めよ……」
小さな声で読み上げ、目を伏せる
当然のことを言っているはずなのに、この違和感は何なのか
「これがこの邦の教え……」
子供の頃から聞いてきた有名な言葉なのに。
今、そのあまりにも一方的な理不尽さに怒りを覚える