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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
私はもう何も言えないまま、彼をきつく抱き締めた
“誰か、この子を救って……!”
私には出来ない
この子の生きる意味を変えるなんて−−−
“いつか、罪以外の存在理由を見つけて欲しい”
それまで、私は彼が壊れないよう見守ることしか−−−
************
「最近奴と居すぎなんじゃないのか」
ある日の夜、ベッドの中で長にそう言われた
「だめ?」
だって、あの子を救うことがあなたを救うことにもなるんだもの
「だめというか……」
長は私の体を引き寄せ、首に口づけを落とす
「嫉妬する……」
「大人気ないわね」
私は笑うと、悪戯っぽく囁いた
「もっと嫉妬するようなこと、言って差し上げましょうか」
「な、なんだ」
「もう一人子供が増えるかもって」
一瞬の沈黙の後、長はがばっと起き上がった
「それは本当か!?」
「まだ予感だけど」
と言ったのに、彼はまるで踊り狂わんばかりに喜んでいる
「男か! 女か!」
「やーね、まだ分からないわよ。医者にだって診せてないのに」
「そ、そうか……いやどっちでもいい! よくやった、真梨子!」
「はいはい」