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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実



私は半ば呆れたように笑いながら、彼の嬉しそうな顔を見て幸せを噛み締めていた−−−



************



「な、なに、これ」



トーチャーは目の前の物体に怯えて縮こまる



「ワン!」

「うわっ!」



そんな彼の反応が面白くて私はわざとメイを近付けた



「犬っていう生き物よ。可愛いでしょう?」

「いぬ……これが」

「知ってるの?」

「ジュウカンっていうので習った」



その単語の意味が分からず首を傾げたが、この子の習うことで良いことはあまりない

とりあえず



「そっか」



で済ませておいた



「メイっていう名前よ」



犬の背中を撫でながら、トーチャーにちらっと視線を送る



「触ってみる?」



彼は一瞬躊躇う素振りを見せたが、恐る恐る手を伸ばしてメイに触れた



「あったかい……」



初めての相手に警戒しつつも、その温もりにほっと息をつく



「生きてるからね」

「死ぬと冷たくなるの?」

「……そうよ。冷たくなって、何処か遠くに行っちゃうの」



死を経験したことがない−−−いや、覚えていない彼は未知の感覚に少し体を震わせた



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