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TORTURE −対女性拷問者−
第13章 最高の快楽



「いきなさい!」



涙を堪えてわざと怒鳴り、その声に驚いたケンが走ってゆくのを見届けると綺梨も彼の許へと方向を変えた



“ケン、ありがとう”



思い返せば、ケンがいたから彼と出会えたのだ

どんな時も傍にいて、私と麗夜を繋いでいてくれた



「……!」



火の手は城の上の方まで伸び、もう執務室へ行くことは適わない



“裏庭から行くしか……!”



何度も通った小道

母も歩いたであろうその道はすっかり踏み固められ、初めて見た時よりもその姿をはっきりと現している



「あ……!」



抜けた先で綺梨の目に映った光景は、恐らく彼の見張りである治安部隊員が裏口から出てきたところだった



「待って!」



急いで避難しようとする二人を呼び止める



「姫様!?」

「何故ここに!」



驚かれても説明している暇はない



「麗……トーチャーは!?」

「中ですが……」

「そんなことより早く逃げて下さい!」



掴まれた腕を綺梨は思い切り振り払う



「どうして彼だけ置いていくの!?」



予想もしなかったその訴えに二人は顔を見合わせた



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