この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第14章 番外編 箱入り娘の花嫁修業
「綺梨さん……これは一体……」
鍋の中、黒焦げになった物体を先生は見つめる
「白米……だったんですが……」
綺梨もその化学変化には戸惑うばかりだった
「いーんですよ先生! 綺梨は一生食べる専門なんだから!」
「とは言ってもねぇ……」
調理実習の度に未知の物体を作り出す綺梨
それはもはやこのクラスの名物になっていた
「まぁ、あなたはちょっと料理しない方が人類のためかもしれないわねぇ」
「って、家庭科の先生まで」
「そうか。で、そこまで言われてお前は何を始める気だ?」
やる気満々でエプロンを締め台所に立つ綺梨に麗夜は尋ねた
「だって食べる専門て言われて悔しかったんだもの。城の調理室には入れてもらえなかったし」
綺梨はフライパンとキャベツ等の材料を用意しながら答える
「今日は野菜炒めに挑戦よ」
お玉を向けながら格好つける彼女に麗夜は苦笑した
「それで炒める気か」
クックッと可笑しそうに笑うと、お玉を取り上げ菜箸に持ちかえさせる
「ハジメテの奴には難しいんじゃあないか?」