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TORTURE −対女性拷問者−
第3章 聖処女

「やめて下さい!」
大声を出した少女に、綺梨も運転手も目を丸くする
「警察なんかに…連絡しないで……!」
綺梨はぽろぽろと涙を流すその少女に近づき、しゃがんで目を合わせた
「どういうこと? 貴方、うちの学校の生徒よね? さっきの男たちの会話からしても、これが初めてって感じじゃないけれど……」
「私……私がお願いしてるんです!」
少女の告白に綺梨は言葉を失った
「私こういうプレイが好きで……」
“プレイ!?”
嘘だ
この少女は嘘をついている
「そ、そんなわけないわよね?
だって貴方、泣いてるじゃない……」
その言葉を最後まで聞かず、少女は綺梨の体を押し退けて外へ走って行ってしまった
「……どうされますか、警察」
綺梨は少し考えてから
「いいわ。何か事情があるみたいだから、私が直接探ってみる。うちの学校の生徒みたいだし」
と答えた
「しかし、あまり無茶をなさるとまた長に叱られます。先程も大変危険な……」
「さっきはちょっと油断しただけよ!
私が本気を出せばあんな人たちに負けないわ」
小さい頃から暗殺の危機に晒され続けていた綺梨は、護身術を初め様々な武術を修めていた
「だから私に任せて。いいわね?」
「……かしこまりました」
翌日、綺梨は早速捜索に動き出した
"とは言っても……"
どこをどう探せば良いのか。
昼休み、困り果てた綺梨のもとに下卑た笑い声が聞こえた
「やだ、きったなーい」
「ちゃんと掃除してよね……って、あんた自身が汚いから無理か。自分もお掃除しちゃえばあ?」
どうやら傍の無人の教室で行われているらしい
「そうそう、屋上からゴミ箱にぽーい、みたいな?」
「亜美様、どう思いますー?」
アハハ、といううるさい会話の中、昨日聞いたような名前が飛び出す
"亜美ってもしかして……"
そっと中を覗く綺梨の目に、昨日の少女とそれを見下ろす美少女が映った
彼女らの周りを他の女子たちが囲み、美少女が"亜美"という名でリーダーなのがよく分かる
"なんてベタで子供っぽいいじめなのかしら"

