この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
触手回廊
第5章 村長②

見てはいけなかった。
あれは見ていい物ではなかった。
見てしまった。
「村長!」
ようやく見つけた。
ホムンクルスを引きつれた村長は、待ち構えていたようにこちらを見ていた。
「無事でしたか、アクア」
「どの口がそんな事を言うの」
発した言葉は、自分でもびっくりするくらい怒気をはらんでいた。
「どうしました?」
「さっきフレアに話してた事、私にも聞かせて」
村長は表情を曇らせ、頭を掻く。
「聞かれてましたか……彼女はもう再起不能だから話したんですが、まぁ、いいでしょう」
村長は少し考えて、口を開いた。
「私が召喚術と出会ったのは、八年前でした。最初は私の魔力で呼び出せる範囲で満足していたのですが、次第にそれ以上を召喚したくなりましてね。
貴女のお兄さんを殺して、魔力を頂きました」
アクアは右手に魔力を集め、メイスを作り出す。
「このチューリップも、召喚するための魔力を集めるために喚んだんですよ」
最後の言葉は、聞こえない。
兄の仇。
そう解った瞬間に、アクアは地を蹴った。
あれは見ていい物ではなかった。
見てしまった。
「村長!」
ようやく見つけた。
ホムンクルスを引きつれた村長は、待ち構えていたようにこちらを見ていた。
「無事でしたか、アクア」
「どの口がそんな事を言うの」
発した言葉は、自分でもびっくりするくらい怒気をはらんでいた。
「どうしました?」
「さっきフレアに話してた事、私にも聞かせて」
村長は表情を曇らせ、頭を掻く。
「聞かれてましたか……彼女はもう再起不能だから話したんですが、まぁ、いいでしょう」
村長は少し考えて、口を開いた。
「私が召喚術と出会ったのは、八年前でした。最初は私の魔力で呼び出せる範囲で満足していたのですが、次第にそれ以上を召喚したくなりましてね。
貴女のお兄さんを殺して、魔力を頂きました」
アクアは右手に魔力を集め、メイスを作り出す。
「このチューリップも、召喚するための魔力を集めるために喚んだんですよ」
最後の言葉は、聞こえない。
兄の仇。
そう解った瞬間に、アクアは地を蹴った。

