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第10章 君と過ごす土曜日

「ん・・・・・・」




うっすらと目を開けると、カーテンから木漏れ日。


時計は8時過ぎ。


ふあぁ、と大きな欠伸をし、ぼけっとベッドに座る。


遙は数日ぶりに実家に帰っていった。

もちろん美恵が送っていった。

そして遙の母に夕食の誘いを受けたが丁重に断る。といった具合だ。




ここ数日はいろいろありすぎた。


昔のことのように感じるが、思えば遙に起こった悲劇も、この一週間のことだったのだ。そして彼女にとっての『初めて』もたくさん経験したのだ。



昨日のことも、まるで夢の中のことのよう。








「10時に・・・あの通りのケーキ屋の前・・・・、ね」




朝食を軽くとり、ふっと短いため息を吐いた。









これからが大変なんだ、と意気込んだ。