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続・捨て犬
第18章 最終章②・・・カフェ

涙が流れるのも
そのまま
ぎゅっと目を閉じると
うつむくエミの姿が脳裏に浮んだ
エミのため
そう
エミを
笑顔にしてやらなきゃ…
俺は
スーッと息を吸いこんで
背筋をの伸ばした
「おばさん
僕とエミが知り合った時
エミは
家出をしていました」
おばさんからの
返事は無く
店は
静まりかえったまま
俺は
話を続けた
「エミと・・・
エミと出会ってから
俺達はすぐ
付き合うようになったんだけど
あの時からエミは
家に帰っていません。
一度も…。
理由は…
父親に
虐待されていたからです。
父親を怖がって
エミが
帰りたがらないので
そのまま…
帰らせないまま
4年が経ってしまいました。
捜索願が
出てるかもしれません。
保険証も
ありません。
ここで
働かせてもらってる間
ずっと
エミは
未成年でした。
働かせてもらってたのに
ずっと嘘をついてて
本当に
すみませんでした」

