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続・捨て犬
第18章 最終章②・・・カフェ

そこまで言い終わると
俺は硬く目をつむって
勢いよく頭を下げた。
どこからも
声は聞こえない
何一つ
音もしない
そんな中
俺は不思議な感覚に
陥っていた
あれ?
なんでだろう
4年間も本当のことを言えないでいたのに
全てを話し終えてしまうと
『なんで言えなかったんだろう
これくらいのこと』
ふとそう思えた。
ん?……全て?
あぁ、そうか
萩原に話すなと口止めされてることを
話してないからか…
エミが最初に俺にかけた言葉
俺と出会う前に
エミがやってたこと
俺がエミを連れて帰って
やったこと。
そして
エミが
父親に…されてきたこと。
俺は
なんにも話してねぇじゃねぇか
この先ずっと
言えないことばっかりじゃねぇか…
俺は頭を下げたまま
拳をぎゅーっと握りしめ
エミと出会った頃のことを
思い出していた
エミが居なくなって
必死で探したこと
全く笑う事をしなかった
エミのこと
カレーを作って
指を切ってしまったこと……
その時
おばさんの
呟くような声が聞こえた
「…そういう事だったのね…」
その言葉に
ゆっくり頭を上げると
おばさんは
俺の話の内容を
多少察していたのか
あまり驚いた風ではなく
でも
…少し
悲しそうな顔をしていた。
「・・黙ってて・・
本当にすみませんでした」
俺は
おばさんにもう一度頭を下げた後
席を立って
厨房の中のおじさんにも頭を下げた
すると
萩原がカフェの奥から
俺達に近づき
肩を叩いて俺を座らせると
「そんでな、かぁちゃん
問題はこっからなんだよ」
そう言いながら
俺達の近くの椅子に腰を下ろした
俺は硬く目をつむって
勢いよく頭を下げた。
どこからも
声は聞こえない
何一つ
音もしない
そんな中
俺は不思議な感覚に
陥っていた
あれ?
なんでだろう
4年間も本当のことを言えないでいたのに
全てを話し終えてしまうと
『なんで言えなかったんだろう
これくらいのこと』
ふとそう思えた。
ん?……全て?
あぁ、そうか
萩原に話すなと口止めされてることを
話してないからか…
エミが最初に俺にかけた言葉
俺と出会う前に
エミがやってたこと
俺がエミを連れて帰って
やったこと。
そして
エミが
父親に…されてきたこと。
俺は
なんにも話してねぇじゃねぇか
この先ずっと
言えないことばっかりじゃねぇか…
俺は頭を下げたまま
拳をぎゅーっと握りしめ
エミと出会った頃のことを
思い出していた
エミが居なくなって
必死で探したこと
全く笑う事をしなかった
エミのこと
カレーを作って
指を切ってしまったこと……
その時
おばさんの
呟くような声が聞こえた
「…そういう事だったのね…」
その言葉に
ゆっくり頭を上げると
おばさんは
俺の話の内容を
多少察していたのか
あまり驚いた風ではなく
でも
…少し
悲しそうな顔をしていた。
「・・黙ってて・・
本当にすみませんでした」
俺は
おばさんにもう一度頭を下げた後
席を立って
厨房の中のおじさんにも頭を下げた
すると
萩原がカフェの奥から
俺達に近づき
肩を叩いて俺を座らせると
「そんでな、かぁちゃん
問題はこっからなんだよ」
そう言いながら
俺達の近くの椅子に腰を下ろした

