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淫らに咲く華
第1章 火黒 無防備なお前
「…………」
気まずい沈黙が漂う。
俺と黒子は何か成り行きで一緒に帰ることになった。まあ、黒子と一緒に帰れるとかスゲー嬉しいしいいんだけど……こんな気まずくなるとは思わなかった。
さっきから黒子は黙ったまんまで何も言わねーし何か俯いてる。
俺はあの男の会話聞いたのもあってか何か無性にイライラしてあんまり話しかけたくない。
「ッ…あの、火神君……」
色々と考えてたら、先に黒子が口を開いた。
「何だ……」
とりあえず無愛想だけど簡単にそう返した。黒子は何でかビクッとした様子でまた俯いてる。
「何だよ……要件あんならさっさと言えよ」
こんな事言いたくねえのに。くだらねー嫉妬が俺の中で渦巻いて仕方ねえ……
「ッ…あ、の……何か、怒ってますか?」
ビクビクと俺の顔色を窺うみたいに言う黒子に益々イライラする。
―俺ら付き合ってんのに何でそんなビクビクすんだ?
―何でそんな怖がるんだ
何か黒いもんが俺の中でフツフツと湧いてきて。
「僕…何か、しましたか?」
何でかわかんねえけど、その一言で俺の何かがブチッと切れた。
グイッ
「!?か、火神君?あの……痛いです……」
俺は結構強い力で……黒子の、男にしては細っこい手首掴んで引っ張った。
当然黒子は痛がって顔歪めながら必死に抵抗してるけど、こんなの抵抗とか言えたもんじゃない。
本当にあんなスゲーパス出してんのか疑問に思うくらい弱々しい力で俺のこと引き剥がそうとしてる黒子見て何かまた切れてしまう。
「お前さ、本当に見ててイライラすんだよ」
「すみ、ません…僕が、なにかしてしまったみたいで……」
シュンとしながら俯いて謝る黒子見て…何でか少しゾクッとした。
いやいやいや、意味わかんねえから。何で今俺の下半身反応した?どこに反応する要素あった?
今は結構暗くなってるから黒子は気付いてない。けどこのままだとかなりヤバイ(主に俺の理性が)。
「あの……どうしたら、機嫌直してもらえますか?」
街灯に照らされて見える黒子の妙に白い肌に…綺麗な髪の毛。そして俺を見上げるクソ可愛い瞳。全部にゾクッと興奮して。
「え、ちょっ…火神君?」
気付いたら俺は黒子を引っ張って自分の家へと連れ込んでいた。