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【SS企画】みんななかよし
第7章 【SS企画】②結城とナツ各ヒロインへHなプレゼントを買う
 


 Mutsuki Side


 ナツがイタチをレジに運んでいった。

 どうして気づかないかな。

 どうしてあのイタチも硬直したように身体を強張らせているのかな。

 だけど、確かに……イタチは神獣であっても卑猥な形だ。

「なあ、どれ?」

『ちょっと待って下さいって』

 俺の写メを送った……電話の相手は香月。

 香月は従弟の開発したものを初めて目にして、「天才」と呟いた。

 いま香月の頭の中では、どういう風にあいつ……鹿沼が乱れるのか、シミュレーションしているんだろう。副賞のスイートで使う気か。

 ……はあ、損な役回り。

 だけど香月は俺を信じてくれたから。

 だから俺もきちっと返さねぇとな。……友達なんだし。

「なあ、早くしろって」

『待って、あと少しだけ!』

 その間、俺はこのアダルトグッズの会社『cherry girls』の住所と電話番号を腕にメモる。

 明日でも、サクラを介して営業かけなきゃな。



 ……なあ、陽菜。

 俺、今でもお前のことが好きなんだ。

 どうしてもお前を抱いた満月が、お前を陽菜と呼び、お前から睦月と呼ばれる……あの至福だった瞬間が忘れられねぇんだ。

 お前は俺に、満月以外での名前の呼び合いを禁じて、だけど香月には名前で呼び合うことを許した。

 決定的だとは思うのに、それでもまだ……俺の身体からは、お前の熱が匂いが消えていかねぇ。

 いつかは、薄くなるのかな。

 消えてなくなれば苦痛からの解放だとは思えど、お前が俺から消えてなくなるのが怖くて仕方がねぇ。

 それなら俺は、ずっとこの苦痛を抱えたい。

 お前を強く感じられるなら、お前の友達で我慢するから。

 お前が笑ってくれるなら、俺はどんな道化にもなるから。


 だけど……胸が痛ぇ。

 痛ぇんだよ、陽菜――。 


 (*`▽´*) Mutsuki

 

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