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二人の密会
第11章 突然の終焉
デートの日、いつものように雌犬の近所まで迎えに
家を出たから、とメールが来た
それから15分位でだいたいやってくる
その日は20分、30分しても来ない
それまで何回かメールしたが、返事がない

大通りを救急車がサイレンを鳴らし通り過ぎてる
毎日のように聞くサイレン
しかし、嫌な予感がして向かう方向に車を走らせた

雌犬の近くのコンビニの駐車場入り口の道路に、救急車とパトカーが停まっている
野次馬の先に路面に出血の水溜まりや飛沫が残ってる
隠れた場所に押しつぶされた自転車が一台、黄色のフレームで見慣れた形
コンビニの横にぶつかった車が
フロントバンパーが外れ、フレームに出血の痕跡がある

救急車が到着してから20分は経過してるはず
車内で応急処置をしてるんだろう
受け入れ先の病院を探してるようだ
それでもなかなか出ない

自転車は間違いなく雌犬のだと思う
雌犬の悪友に連絡を取り、コンビニまで来て貰った

「あの自転車って、彼女の?」

「名前をわざと書かなかったからね」
パトカーのとこへ行き、被害者の持ち物を見せて貰った
携帯を見た
機種とカラーは雌犬の物だった

「今日は逢う日だったの?」

「そう。いつもの場所で待ってたけど来なくて、パトカーや救急車が走ってるから、もしかしてと来たらこの状況で」

「そうなの…。彼女心配ね。凄い量の血が出てるみたい」

「彼女見れないかな?」

「私から言ってあげるから」
知り合いかもって言えば、逢わしてくれるだろうと
顔は出血で赤く意識がないみたい
すり傷もいっぱい出来てる
服も破れて肌が見えてたり

間違いなく雌犬だった
加害者の老人がパトカーの中で取り調べられてるみたいで、どんな人か見てやろうと、パトカーの正面から覗いた
白髪の老人で眼鏡を掛けてる

「貴方はここから離れて。厄介な事に巻き込まれるわよ」

「分かりました。彼女の事宜しくお願いします。何かあったら直ぐに教えて下さい」
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