この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
花籠屋敷
第1章 屋敷入りの記憶
桔梗は窓の外の夕暮れを見ていた 。
今日は来客も無く誰一人艶夜を明かすこと無く、平々凡々な日常を過ごせる…

ここは、時の権力者や著名人がお忍びで、人には言えぬ欲望を満たす花籠屋敷… 外から見た目は立派な貴族の御屋敷だが、沢山設けた部屋の中には見目憚かる淫靡な世界が広がっていた。

桔梗はそんな屋敷に人身売買で連れて来られた少年だった…女のように綺麗に整った顔立ちと射抜くような大きな瞳が屋敷の主の時宗の審美眼に叶ったのだ

親から市場に売られた日…時宗に買われた日を思い出す…
木の檻に入れられ沢山の人の好奇の視線に晒され続けたある日、優顔に口髭を蓄え、茶色のスーツとベストを着こなす男が真っ直ぐこちらを見据えて交渉を始めた

「この子は幾らだい?」

札束を握り締めながら、ボロボロの着物を着た醜悪な男が笑みを浮かべる…団子虫さながら背筋は丸まり、ぎょろりとした目玉を輝かす、口角を狐のように釣り上げ黄ばんだ歯を剥き出しにした。

「今直ぐにお買いなら指5本で良いですぜ旦那!男の癖に女みてえで、てんで仕事出来やしねぇ!そりゃあ顔だけ見ればパッと見は惹かれることもあんねど…股に魔羅がぶら下がってちゃぁ傷モノ所か、毒モノよぉ!開けて見たらば背筋も凍ると来りゃあ!」

嬉々と自分を品落としする男に桔梗は不快感を募らせた…檻の中で眉を潜める。親の手元を離れた初日、男は桔梗を押し倒し身体を弄んだのだった。散々首筋や胸を味見した後下腹部に手を伸ばした男は其処に蜜壺では無く肉竿がある事分かれば絶叫し、今度は男に欲情した恥辱を晴らさんと桔梗を何度も足蹴にした

「毒モノか…毒と薬は紙一重、もしかすると劇薬かも知れん」
時宗は5枚お札を人買いに握らせると、人買いは上機嫌で桔梗の両手首を縄で縛り、足首も必要最低限の余裕をもたせて荒縄で縛った、手は使えず、足は小股でしか歩けない状態にされて、桔梗は自由の身になったのだった…

檻の中よりは自由に…

市場は様々な人が入り混じっていた。
小綺麗に整えられた年端の行かない子供を品定めする肌艶良い貴族
大声で買った男をトラックに乗せる軍服…
安檻から使えそうな人間を引き抜いてくヤクザ者…
買う者と買われる者、人々の歓喜や熱狂、怯えや不安が入り混じり市場はいつも異様な雰囲気だ。
/72ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ