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花籠屋敷
第6章 幕引き
勝敗に騒ぎ立てる二人を他所に椿が夕陽を眺めていた。
桔梗はそんな三者の行いを眺める。
不意に椿が話し掛けてくる
「屋敷の外でどうするの?」
少し目を細めて問い掛ける椿に桔梗は今一度考えた。自分の思いを今一度考えて口を開いた
「屋敷の外でちゃんと生きていきたいです。女中じゃなくて、娼婦じゃなくて…僕はちゃんとした仕事をして、しっかり生きたい」
答えに溜息とも吐息ともつかぬ一呼吸を吐いて椿がネット越しに応えた
「そうね…この仕事もずっと出来る訳じゃないし……頑張って」
夕陽を眺める椿はそれだけ言うと大きく伸びをした
「椿さんは、何でこの屋敷に?」
桔梗の質問に椿は
「私は、成り行き…ただ単に成り行きよ」
少し考えた後それだけ答えた椿は口を開かなかった
桔梗自身もそれ以上は聞けないと思い夕陽を眺める。
「ああー!勝ちとか負けとかどうでも良い!桔梗ちゃん椿さん風呂入ろう!風呂!」
藤丸が頭を抱えて走ってきた
「風呂…みんなでですか?」
桔梗は走ってくる藤丸に尋ねる
「そうそう、こんな汗だくじゃ帰れん、馬車に乗る前に皆で風呂だ!」
そう言いながら、桔梗の背中を押す藤丸。
「風呂…風呂って…皆でですか!椿姉さんも?」
藤丸の提案に桔梗は目を丸くした。
「ああ…そっか椿さんは…」
「別に私は構わないわよ。見られるのは慣れてるし」
事態を飲み込み藤丸は遠慮気味に声色を落とすも、椿からは呆気ない返事が返ってくる。
「良かったな笠松!椿さんも風呂入るって!」
「うっ、五月蝿い!」
椿の返答に藤丸は笠松の肩を叩いた、真っ赤に赤面する笠松
「ふっ、藤丸!ぼっ、僕困るんだけど!」
「椿さん良いって言ってんだから良いって!」
桔梗も笠松に負けないくらい真っ赤になって藤丸に抗議する。そんな桔梗や笠松を他所に藤丸は二人の背中をグイグイ押した。
そんな男3名を微笑しながら眺め先を歩く椿
「藤丸!本当に僕は!逃して!」
「逃がさん!こんな面白い事を逃がしてなるものか!」
「藤丸の馬鹿!!」
桔梗は隙を見て藤丸の腕から身体を翻した…しかし藤丸は片腕を掴むと離さず肩に持ち上げられる形で風呂場へと運ばれていった。
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