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Cross roads
第1章 Cross road 1
「僕、小学校の頃、万引きで補導歴あるんです。」
「へ?」
「一応、12歳以下は前科はつかないんで、指紋とかは取られてないですけど、スーパーの店長に、警察に連れてかれました。」
「…そうなの?でも、TVとかで見る万引きGメンとかって警察まで行ってるっけ?よく知らないけど…」
「最終的には行くんじゃないですかね。ま僕の場合は1回じゃないんで。…何回、やったかなぁ…もう覚えてないけど。ウチ、両親が離婚してて。その前から、母親が夜いないことが多くて。食事が用意してある時とない時があって。ない時はコレでお弁当でも食べて、ってメモと、千円札が1枚テーブルに置いてあって。でもそれが、ない時があったんです。
父親は仕事が忙しくて、週末以外顔を見ることもありませんでした。父親の携帯番号は知ってたけど、仕事で忙しい人だから掛けたこともなくて。母親もどこに行ったのかわからない。腹が減って、スーパーでフラフラして。気が付いたら唐揚げのパックをジャンパーの中に隠して店を出てた。裾から落ちないように、ポケットに手入れて、支えながら。初回は、捕まらなかったんです。公園で、冷めた唐揚げ食って。でも、腹が減ってたから、それがメチャメチャ美味くて。で、結構ちょろいな、金がなくてもなんとかなるもんだな、なんて思いました。」
「へ?」
「一応、12歳以下は前科はつかないんで、指紋とかは取られてないですけど、スーパーの店長に、警察に連れてかれました。」
「…そうなの?でも、TVとかで見る万引きGメンとかって警察まで行ってるっけ?よく知らないけど…」
「最終的には行くんじゃないですかね。ま僕の場合は1回じゃないんで。…何回、やったかなぁ…もう覚えてないけど。ウチ、両親が離婚してて。その前から、母親が夜いないことが多くて。食事が用意してある時とない時があって。ない時はコレでお弁当でも食べて、ってメモと、千円札が1枚テーブルに置いてあって。でもそれが、ない時があったんです。
父親は仕事が忙しくて、週末以外顔を見ることもありませんでした。父親の携帯番号は知ってたけど、仕事で忙しい人だから掛けたこともなくて。母親もどこに行ったのかわからない。腹が減って、スーパーでフラフラして。気が付いたら唐揚げのパックをジャンパーの中に隠して店を出てた。裾から落ちないように、ポケットに手入れて、支えながら。初回は、捕まらなかったんです。公園で、冷めた唐揚げ食って。でも、腹が減ってたから、それがメチャメチャ美味くて。で、結構ちょろいな、金がなくてもなんとかなるもんだな、なんて思いました。」