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Cross roads
第1章 Cross road 1
「…それ、小学生の時に聞いたの…?」

萩原君はこくりと頷く。

俺は持ち上げたビールのジョッキをごとりと置いた。
なんて言うか、小学生相手にそんなシュールな事言うお父さんいるんだ…

「その時、父親の言葉の意味が100%理解できてたわけじゃありませんけど。ただ、学校に行って、人並みの学歴を持った上で、学歴の必要ない仕事に就くのはアリなんだろうな、だけど、最初から学歴なんか要らねぇってヤンチャして、後から学歴の要る仕事に就きたいって思ったとしても手遅れってこともあるんだろう、って何となく思って。なら、親が金出してくれるって言ってる今のうちは学校に行った方が良いんだろうと思いました。だから、中高は真面目に通いました。剣道部に入ったキッカケは、その時読んでたマンガで剣士ってかっこいいな、って思ったのと、硬派なイメージで、そこでしっかり活動すれば内申よくなるかな、くらいの気持ちでしたけど。実際やってみて、自分にも合ってたと思うし、相手の息を読んで懐に入る技が身についたのは良かったと思います。
あと内申も良かったです。」
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