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Cross roads
第4章 Cross road 4
「ちょっと…支度する気が起きなくて…ごめんなさい」
「別に良いけど。お腹は?空いてるんだろう?何がいい?私は…ピザはちょっとこの時間じゃ胃にもたれそうだから、寿司か中華か、その辺かな…」
「なんでもいい…」
「どうしたの?様子がおかしいけど。何かあった?」
「…義隆さん、一つ、聞いてもいい?」
「何?」
「ニッタ サクラコさん、って知ってる?」
「…誰それ。女優さん?」
義隆さんは怪訝な顔をする。
とぼけているようには見えない。
本当に知らないようだった。
私は思いきって、届いた手紙を見せた。
差出人の名前を見た途端、義隆さんの顔色が変わる。
「…今更…」
とつぶやいた。
その反応は、私が想像していたもので。
でも、名前を言っても反応しなかったのは、なぜなのかしら。
義隆さんは、深いため息をついた。
「…別れた、奥様…?」
恐る恐る尋ねる。
義隆さんは苦虫を噛み潰したような顔で小さく頷いた。
「…桜の子と書いて、ヨウコと読むんだ。新田というのが、恐らく今の苗字なんだろうな。旧姓でも当時の不倫相手の名前でもないが…」
そういうことか…それじゃあニッタサクラコに覚えがなくて当然だわ。
「別に良いけど。お腹は?空いてるんだろう?何がいい?私は…ピザはちょっとこの時間じゃ胃にもたれそうだから、寿司か中華か、その辺かな…」
「なんでもいい…」
「どうしたの?様子がおかしいけど。何かあった?」
「…義隆さん、一つ、聞いてもいい?」
「何?」
「ニッタ サクラコさん、って知ってる?」
「…誰それ。女優さん?」
義隆さんは怪訝な顔をする。
とぼけているようには見えない。
本当に知らないようだった。
私は思いきって、届いた手紙を見せた。
差出人の名前を見た途端、義隆さんの顔色が変わる。
「…今更…」
とつぶやいた。
その反応は、私が想像していたもので。
でも、名前を言っても反応しなかったのは、なぜなのかしら。
義隆さんは、深いため息をついた。
「…別れた、奥様…?」
恐る恐る尋ねる。
義隆さんは苦虫を噛み潰したような顔で小さく頷いた。
「…桜の子と書いて、ヨウコと読むんだ。新田というのが、恐らく今の苗字なんだろうな。旧姓でも当時の不倫相手の名前でもないが…」
そういうことか…それじゃあニッタサクラコに覚えがなくて当然だわ。