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Cross roads
第4章 Cross road 4
義隆さんは手紙をクシャッと握り潰し、ゴミ箱に捨てた。
「夕飯、何にする?」
と何事もなかった様に出前のチラシを広げる。
「…読まないの?」
「読む必要はない。今更話したい事も話すべき事もない。彼女とのことは、もう終わった過去だ。私には今、菜摘といるこの生活の方が大事だから。」
義隆さんの言葉に、胸の奥の黒いモヤモヤがふわっと霧消するのを感じた。
結局出前は、お寿司とおうどんのセットを頼み、それを待つ時間。
私はゴミ箱から手紙を拾って義隆さんに渡す。
「読んで。」
「菜摘⁉︎」
「義隆さんは奥様に用はないのかもしれないけど、奥様はきっと大事な用件があってこの手紙を書いたと思うの。だから、読んで下さい。」
「…菜摘は、平気なの?」
「義隆さんの言葉を聞くまでは嫌だった。手紙を読んで、何か大変な事が書いてあって、義隆さんと私のこの生活が壊れるんじゃないかって不安だった。だから、先に開けようかとか、渡さずに処分しようかとも思った。でも、義隆さんが、私の方が大事だって言ってくれるから、その言葉を信じる。きっと、読んでも読まなくても気になって後悔するから…それなら読んで決着をつけたいの。」
「夕飯、何にする?」
と何事もなかった様に出前のチラシを広げる。
「…読まないの?」
「読む必要はない。今更話したい事も話すべき事もない。彼女とのことは、もう終わった過去だ。私には今、菜摘といるこの生活の方が大事だから。」
義隆さんの言葉に、胸の奥の黒いモヤモヤがふわっと霧消するのを感じた。
結局出前は、お寿司とおうどんのセットを頼み、それを待つ時間。
私はゴミ箱から手紙を拾って義隆さんに渡す。
「読んで。」
「菜摘⁉︎」
「義隆さんは奥様に用はないのかもしれないけど、奥様はきっと大事な用件があってこの手紙を書いたと思うの。だから、読んで下さい。」
「…菜摘は、平気なの?」
「義隆さんの言葉を聞くまでは嫌だった。手紙を読んで、何か大変な事が書いてあって、義隆さんと私のこの生活が壊れるんじゃないかって不安だった。だから、先に開けようかとか、渡さずに処分しようかとも思った。でも、義隆さんが、私の方が大事だって言ってくれるから、その言葉を信じる。きっと、読んでも読まなくても気になって後悔するから…それなら読んで決着をつけたいの。」