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Cross roads
第6章 Cross road 6
「…そんなん、他人大事にしたって俺らには一切関係ないことだろう。俺も父さんも、アンタの勝手のせいで何年も苦しんだのに…そんな勝手な思い込みで1人幸せを謳歌してたんだな。」
「隆行、言い過ぎだろう。」
それまで黙々と飯を食っていた親父が初めて口を開く。
「父さんにも一端はあることだ。母さんだけを恨むのは筋違いだよ。離婚は夫婦の問題だ。そして子供はその被害者だと思う。お互いやり直すことができない以上、2度と同じ過ちを繰り返さないよう、お互い今のパートナーを、大切にするしかできないんだ。それは父さんもそうだ。今、母さんとやり直して幸せにしてやることはできない。お前には辛い思いばかりさせたと思っている。だが、もう過去に戻って、何事もなかったことにはできない。それは、もうお前も大人だし、理解してほしい。」
「親も1人の人間で、完璧じゃないってことくらい、昔から知ってたよ。でも、頭で理解するのと、心で納得するのは違うんだ。俺は…つい最近まで、女のコとまともに向き合えなかった。いつか、自分の前から突然消えていなくなるんじゃないかって、思ってしまって…」
「隆行、言い過ぎだろう。」
それまで黙々と飯を食っていた親父が初めて口を開く。
「父さんにも一端はあることだ。母さんだけを恨むのは筋違いだよ。離婚は夫婦の問題だ。そして子供はその被害者だと思う。お互いやり直すことができない以上、2度と同じ過ちを繰り返さないよう、お互い今のパートナーを、大切にするしかできないんだ。それは父さんもそうだ。今、母さんとやり直して幸せにしてやることはできない。お前には辛い思いばかりさせたと思っている。だが、もう過去に戻って、何事もなかったことにはできない。それは、もうお前も大人だし、理解してほしい。」
「親も1人の人間で、完璧じゃないってことくらい、昔から知ってたよ。でも、頭で理解するのと、心で納得するのは違うんだ。俺は…つい最近まで、女のコとまともに向き合えなかった。いつか、自分の前から突然消えていなくなるんじゃないかって、思ってしまって…」