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桃色フラストレーション
第24章 香港での再会
「恋愛する時はそういうのが嫌だからスペック隠してたりした。千代に今まで必要以上に話してなかったのもそういうことだよ。……結婚したいって言ってたのも、そういうの知らなくてもオレを選んでくれる人と結婚したかったから」
「……うん」
「で……、実は、結婚したい人がいるって話を親にしたら、引き離そうと香港に飛ばされたってわけ」
「えっ……!?」
転勤は、私が原因だったの……?
「見合い相手のご機嫌取り?みたいな。オレは絶対あいつらとは結婚しないって断ってたのに、親父のメンツがあるからとか抜かしやがって本当にムカついたよ。だいじな時に千代と離れてしまうことになって……、本当に申し訳なかったと思ってる」
光は組んでいた脚を下ろし、膝に手をついて頭を下げる。
「や、そんな……、仕方ないよ、それは」
「……千代が、一旦別れようなんて言ってくると思ってなくて……、気が動転して何もうまく言えなくなってしまって……。もっときちんと話すべきだった……こっちに来る前に」
「……過ぎたこと言っても仕方ないよ。私は……離れてる間に、いろんなことを経て……、自分のことも、気持ちも、整理することができたし」
そういえば……と、アヤノさんからの電話を思い出す。
「あのさ、電話……」
言いかけただけで光が説明してきた。
「携帯、酔って失くしたんだ。そしたらあの女がなんか悪戯しやがったんだろ?ったくおかげで繋がらなくなって……すっげぇ落ち込んだ」
「あの女……って、アヤノさん……だよね?」
未だにその名前を思い出すだけで胸の傷が痛む。でも、これを乗り越えなくちゃ……。
「そう、アヤノ。あのトラブルメーカーが!」
光はソファを拳でドン、と叩く。
「あいつは取締役の愛人でサキガケ商事に入ってるくそビッチなんだ。何人もの社員を手玉に取って問題を起こすのが趣味みたいなやつ。悪知恵とお色気だけは一人前。オレにもご丁寧に報告してきたよ、日本にいる千代さんとお話しちゃった~私たちのこと喋っておいたわ~~とか。携帯返させたけど時すでに遅しって感じで」
う、うわぁ……。想像以上にすごい人だったみたいだ、アヤノさん……。
「……うん」
「で……、実は、結婚したい人がいるって話を親にしたら、引き離そうと香港に飛ばされたってわけ」
「えっ……!?」
転勤は、私が原因だったの……?
「見合い相手のご機嫌取り?みたいな。オレは絶対あいつらとは結婚しないって断ってたのに、親父のメンツがあるからとか抜かしやがって本当にムカついたよ。だいじな時に千代と離れてしまうことになって……、本当に申し訳なかったと思ってる」
光は組んでいた脚を下ろし、膝に手をついて頭を下げる。
「や、そんな……、仕方ないよ、それは」
「……千代が、一旦別れようなんて言ってくると思ってなくて……、気が動転して何もうまく言えなくなってしまって……。もっときちんと話すべきだった……こっちに来る前に」
「……過ぎたこと言っても仕方ないよ。私は……離れてる間に、いろんなことを経て……、自分のことも、気持ちも、整理することができたし」
そういえば……と、アヤノさんからの電話を思い出す。
「あのさ、電話……」
言いかけただけで光が説明してきた。
「携帯、酔って失くしたんだ。そしたらあの女がなんか悪戯しやがったんだろ?ったくおかげで繋がらなくなって……すっげぇ落ち込んだ」
「あの女……って、アヤノさん……だよね?」
未だにその名前を思い出すだけで胸の傷が痛む。でも、これを乗り越えなくちゃ……。
「そう、アヤノ。あのトラブルメーカーが!」
光はソファを拳でドン、と叩く。
「あいつは取締役の愛人でサキガケ商事に入ってるくそビッチなんだ。何人もの社員を手玉に取って問題を起こすのが趣味みたいなやつ。悪知恵とお色気だけは一人前。オレにもご丁寧に報告してきたよ、日本にいる千代さんとお話しちゃった~私たちのこと喋っておいたわ~~とか。携帯返させたけど時すでに遅しって感じで」
う、うわぁ……。想像以上にすごい人だったみたいだ、アヤノさん……。