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桃色フラストレーション
第14章 すれ違いと偶然
「千代さんさ……、今日こそ教えて。どうして千代さんの家には行かせてくれないの?」
数回この質問を、うまくスルーしてきていた。けれどさすがに……潮時なのかもしれないと思った。
「……あのね。自分の家はね……元彼との思い出がいっぱいで……」
いよいよ私は、光とのことを大まかに話した。
「そうだったんだ……。つらかったね。でもそれって……ハッキリは切れてないんじゃない?」
「えっ?」
「だってさ……その女の人の電話、ただの嫌がらせの嘘かもしれないじゃん。もし彼が香港で浮気せず千代さんのことだけ一途に想ってたら……どうするの?」
「……そんなこと、考えたこともなかった……」
「どうして本人に確認しようとしなかったの?その晩に俺とエッチし始めたから?ねぇ千代さんは身体の相性が合えば誰でもいいの?」
「ちがっ……、」
「じゃあ千代さんが本当に好きなのは誰っ!?」
――突き放すようにそう言われた時、浮かぶのは光しかいなかった。
「ごめん……純くんごめん……」
ポロポロと涙がこぼれた。
「千代さんが俺のこと好きじゃないのなんてわかってたからさ」
少し投げやりな口調でそう言う彼を見上げる。
「身体だけが目当てっていうか……セフレみたいに思ってるんでしょ?」
まったく否定できない。
「俺は……きちんと気持ちが通じ合ってる人とセックスしたいって思ってる。千代さんのこと、好きだから……でも片想いだなってずっと感じてた。セフレって片方がそう思ってるんじゃ成り立たないよね?」
自暴自棄な欲望しか純に向けていなかった自分に、この言葉が深く突き刺さった。これじゃまるで大学時代に私を弄んだ先輩と同じことをしているだけじゃない……。
数回この質問を、うまくスルーしてきていた。けれどさすがに……潮時なのかもしれないと思った。
「……あのね。自分の家はね……元彼との思い出がいっぱいで……」
いよいよ私は、光とのことを大まかに話した。
「そうだったんだ……。つらかったね。でもそれって……ハッキリは切れてないんじゃない?」
「えっ?」
「だってさ……その女の人の電話、ただの嫌がらせの嘘かもしれないじゃん。もし彼が香港で浮気せず千代さんのことだけ一途に想ってたら……どうするの?」
「……そんなこと、考えたこともなかった……」
「どうして本人に確認しようとしなかったの?その晩に俺とエッチし始めたから?ねぇ千代さんは身体の相性が合えば誰でもいいの?」
「ちがっ……、」
「じゃあ千代さんが本当に好きなのは誰っ!?」
――突き放すようにそう言われた時、浮かぶのは光しかいなかった。
「ごめん……純くんごめん……」
ポロポロと涙がこぼれた。
「千代さんが俺のこと好きじゃないのなんてわかってたからさ」
少し投げやりな口調でそう言う彼を見上げる。
「身体だけが目当てっていうか……セフレみたいに思ってるんでしょ?」
まったく否定できない。
「俺は……きちんと気持ちが通じ合ってる人とセックスしたいって思ってる。千代さんのこと、好きだから……でも片想いだなってずっと感じてた。セフレって片方がそう思ってるんじゃ成り立たないよね?」
自暴自棄な欲望しか純に向けていなかった自分に、この言葉が深く突き刺さった。これじゃまるで大学時代に私を弄んだ先輩と同じことをしているだけじゃない……。