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〇〇を教えて。。
第5章 ムズカシイけどイイみたい☆
バシャバシャと雨のなかを走る理玖。
『やっべー!!
8時40分だ』
ボストンバッグ(500万円入り)を抱えて、
駅近くの【ビビッド】に飛び込んだ。
ずぶ濡れの金髪男___龍の刺繍パーカーにデニム___に、
店員がギョッとする。
『待ち合わせなんだけど。
江名優月って名前ない?』
店員がリストを見る。
「31号です」と言う。
理玖は『さんきゅー』と31号を探した。
『あった。
ゆづきー、悪ぃ遅れ…………』
ドアを開いた理玖はボストンバッグを落とした。
優月と宗一郎が、
揃って熱唱していたのだ…………………
『事務の人がごねてさぁ。
旦那と喧嘩して帰りたくないとか言って離してくんねぇんだもん』
理玖を真ん中に座り、
睨むように見る優月と宗一郎。
『で、
何がどうなって安室になったんだよ(笑)』
『後輩が歌って覚えていたんだ』と宗一郎。
『あたし安室も好きだし』こちらは優月。
『キミが遅れるから、
大熱唱してしまったじゃないか』宗一郎は恥ずかしい。ピザに加えてサラダやら揚げ物を注文し優月とシェアして食べていた。
テーブルにそれらが散らかっている。
『そうだよ!
何で連絡しないのよ』
優月も乗っかる。
『だからー、
事務の人が病んでたの!
話聞いてって言うから「旦那殴っとけ」つったら怒って帰ってった。
ま、それはいいじゃん。
優月、これが例の500万。
出してくれたのがこのヒト』
理玖は笑いながら説明する。
『優月、変なヤツじゃなかっただろー?
宗一郎は』