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×アリエナイカノジョ×
第11章 ◆ Scene03
 
「うわ…エロっ」

 男子の言葉に体をかぁっと熱くさせる。

 胸の前で自身を抱くように両腕を重ねた紗英。

 その撓わな胸は隠しきれず、拉げた柔肉が艶めかしく食み出していた。

 学校という日常の空間。

 そこに、上半身を裸にした女子という、普通なら有り得ない存在に男子の鼻息は荒くなる。

 ましてや、小柄な体軀に不釣り合いなほど撓わに育った胸。

 紗英のアニメ声も相俟って、エロアニメの鑑賞をしてきた男子には、紗英はまさにその様な存在だった。

「…でも…ちょっとなぁ………」

 興奮が昂ぶるのを辛うじて抑えつつ、更に紗英の行動を促す。


…やっぱ…すっげぇデカパイだよな…
…あの腕……邪魔くせぇ………


 敢えて、強迫はしない。

 あくまで、紗英が自発的に動くように男子は言葉巧みに口を開いたのだった。

 言葉を吐き出しながらも、その視線は紗英の細腕に因って拉げられた胸へと突き刺さっていた。
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