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×アリエナイカノジョ×
第4章 校舎裏の一コマ
 
【紗英 View】

「……ってな感じで……ね」

 チラッと上目で見てくる美穂ちゃん。

 顔も赤くなったりしてて、ますます可愛らしさが増している。

「……じゃなくて」

 何か様子がおかしかった美穂ちゃんを問い質してみたら、まさかこんな物が出て来るとは思わなかった。

「…だから、気にしなきゃ良かったのよ…」

 唇を尖らせてるけど、尖らせたいのは紗英の方だと言いたい。

 紗英が主人公のえっちな小説を書かれてたなんて夢にも思わなかった。

「…しかも………」

 教えてない筈の性癖まで、バッチリ書かれていて恥ずかしさが倍増。

 読心術以外にも、何か持ってるとしか思えない。

「ふっふぅん。あながち…外れてないでしょ?」

 悪びれた様子もなく、ドヤ顔を向ける美穂ちゃん。

 その表情も可愛らしいんだけど、何だかイラッとしてくる。

「………殴って良い?」

「そこまで怒らなくたってぇっ」

 殴ったって罰が当たるとは思えない。
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