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パズル
第13章 別離
先のことなんて、全然考えてなかった…その方が、晃一のためになるんだろうか…

「でも、母さんには反対された。私たちは、今は大丈夫だが、あと何年晃一を育てられるかはわからない。中学生や高校生になって、私たちが居なくなってしまったら、その時に君に別の家庭があったりしたらそれこそ可哀想だと言われてね。君の希望を優先するが、晃一は君と一緒に居た方がいいと思う。でも、私たちも、これからも祖父母として手伝わせてもらえたらな、と思っているんだ。」

「僕一人では、なかなか難しいと思います。正直、先のことなんてまだ全然考えてませんでした…今だって、晃一の事を気にせず療養に専念できるのもお父さんとお母さんのおかげですし。これからも、甘えさせてもらってもいいですか…?」

「いい縁があれば、再婚も考えなさい。瞳もきっと、君が幸せになることを望んでいると思うから….」

「今は、まだ、考えられませんが….心に留めておきます…」

保険金とか諸々の手続きも、すべてお父さんがしてくれて。
俺は正直、瞳の代金のようで金額も知りたくなかったし、要らない、と思ったけど。お父さんにはそうじゃない、と言われて、かかった費用はすべてそこから捻出してもらい、残りは受け取ることにした。
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