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パズル
第14章 復帰

言葉に詰まった俺を尻目に、

「あ~あ、私もそんな大恋愛がしたいよ。どっかに落ちてないかな、イイオトコ。」

なんて言うもんだから

「男を小銭みたいに言うなよ。」

思わず噴き出した。

「ま、森崎なら可愛いし、いつか見つかんだろ、いいヤツがさ。」

俺の応えに森崎は目を細め、

「出た、無責任ハツゲン。ま、可愛いってとこだけ貰っとくわ。」

「ん、そうして。」

俺たちは前からだいたい、こんなノリだ。

森崎が以前と変わらないテンションで話しかけてくれたのは、正直ありがたかった。

「ねぇ。」

「何だよ」

まだ何かあんのか、と続けかけた俺に、森崎が突然。

「私が、幸村君のこと、好き、って言ったら、どうする?」

何だと!?

突然頭が真っ白になった。

うちの職場は、結構社内恋愛やら社内結婚が多くて。
でも、入社当時から既婚者だった俺は当然そんな対象から外れてて。

全部他人事だと思ってただけに、一気にパニックになった。
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