この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
パズル
第14章 復帰
言葉に詰まった俺を尻目に、
「あ~あ、私もそんな大恋愛がしたいよ。どっかに落ちてないかな、イイオトコ。」
なんて言うもんだから
「男を小銭みたいに言うなよ。」
思わず噴き出した。
「ま、森崎なら可愛いし、いつか見つかんだろ、いいヤツがさ。」
俺の応えに森崎は目を細め、
「出た、無責任ハツゲン。ま、可愛いってとこだけ貰っとくわ。」
「ん、そうして。」
俺たちは前からだいたい、こんなノリだ。
森崎が以前と変わらないテンションで話しかけてくれたのは、正直ありがたかった。
「ねぇ。」
「何だよ」
まだ何かあんのか、と続けかけた俺に、森崎が突然。
「私が、幸村君のこと、好き、って言ったら、どうする?」
何だと!?
突然頭が真っ白になった。
うちの職場は、結構社内恋愛やら社内結婚が多くて。
でも、入社当時から既婚者だった俺は当然そんな対象から外れてて。
全部他人事だと思ってただけに、一気にパニックになった。