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パズル
第14章 復帰
そこで会話は終わったかに見えた。
でも。
「ねぇ。」
森崎が言葉をつづける。
「何?」
俺はキーボードをたたきながら答えた。
「…まだ、ツライ?」
ピタリ、と手が止まる。
結構、単刀直入に来たな。
2週間経っても、みんなハレモノに触るような感じで。
俺の怪我の具合は心配してくれても、事故のことには触れてこなかった。
でも、俺から話すタイミングもなくて。
これが、上司なら、
俺は大丈夫だと見栄を張ったと思う。
でも、相手が森崎だから。
気の置けない同期だから。
つい、弱っちい本音が出てしまう。
俺は無言で軽く頷いた。
「奥さんのこと、大好きなんだね。」
森崎は、だった、と過去形にはしなかった。
「奥さん、幸せモノだなぁ~」
その感想に、俺は自嘲的に吐きだす。
「どこがだよ。まだ、30にもなってなかったんだぞ。子供だって、1歳過ぎたとこで…」
つい感情的になりかけた俺に、
「うん。でも、旦那さんにそんな風に一途に想って貰えるなんて、女として幸せだよ?」
と、サラリといった。
瞳が…幸せ…?
でも。
「ねぇ。」
森崎が言葉をつづける。
「何?」
俺はキーボードをたたきながら答えた。
「…まだ、ツライ?」
ピタリ、と手が止まる。
結構、単刀直入に来たな。
2週間経っても、みんなハレモノに触るような感じで。
俺の怪我の具合は心配してくれても、事故のことには触れてこなかった。
でも、俺から話すタイミングもなくて。
これが、上司なら、
俺は大丈夫だと見栄を張ったと思う。
でも、相手が森崎だから。
気の置けない同期だから。
つい、弱っちい本音が出てしまう。
俺は無言で軽く頷いた。
「奥さんのこと、大好きなんだね。」
森崎は、だった、と過去形にはしなかった。
「奥さん、幸せモノだなぁ~」
その感想に、俺は自嘲的に吐きだす。
「どこがだよ。まだ、30にもなってなかったんだぞ。子供だって、1歳過ぎたとこで…」
つい感情的になりかけた俺に、
「うん。でも、旦那さんにそんな風に一途に想って貰えるなんて、女として幸せだよ?」
と、サラリといった。
瞳が…幸せ…?